うちわ太鼓と十二日講
先月12日の土曜日の夕方、妻は「じゅうににちこう」に行ってくると言って、車で出掛けて行った。初めて耳にした言葉だった。
妻が子供の頃、毎月12日に近所の家に持ち回りで集まって、仏壇にお経をあげて先祖供養することをやっていたそうだ。その慣例が残っていて今はお寺に人が集まってお経をあげることをするらしい。
妻は亡くなった祖母をリスペクトしていて、この頃は祖母が日常行っていたことを模倣するようになった。梅干しをつけたり、お地蔵さんに毛糸で帽子を編んだり、そば打ちを習ったり。お寺で十二日講をやっていると聞いて参加するようになったのだ。
妻は母屋から祖母が使っていた古いうちわ太鼓を探し出してきた。この太鼓を叩きながらお経をあげるそうだ。お坊さんが木魚を叩くようなものだろう。
太鼓の側面に昭和四年十月吉日と書いてあり、汚れや傷に年月を感じる。妻は太鼓を修繕してくれる店をPCで検索し始めた。
夜のお寺に集まって太鼓を叩きながらお経をあげる。僕は誘われても行かないけどね。
今回は妻の「お気に入り道具」でした。
2022.3.7(月)晴れ