自転車に乗って幸福を見つけにいく
息子のお下がりのクロスバイクで堤防を走りに行った。
自宅を出て川沿いの堤防の上を走り、港に着いてから海岸の堤防の上を走る。
走っていると、子供の頃の夏休みに自転車で走り回った記憶がよみがえってくる。
記憶というよりも感情、子供のときだけ感じていた高揚感、ワクワク感、陶酔感。
それは長く続かないけど、たしかに感じることができた。
大人になってから僕の休日の自由行動は、いつもこの感情を得ることが目的だったと思う。
草むらをかき分けて歩いたときの感情
夕焼けを眺めていたときの感情
真夏に自転車を走らせたときの感情
これらの感情を手に入れることが僕の生きる目的だった。そこに僕の幸福があると気付いた。