今日こんなことに気付いた

バイクと映画と犬が好きで趣味で漫画も描く50男が日々気付いた記録

村上春樹を読むタイミング

村上春樹著「騎士団長殺し」を再読して三日目。1巻の半分まで進んだ。
深夜に聞こえてくる鈴の音の正体を突き止めるために、祠の裏の古い石塚を掘り起こす場面。物語の最初のクライマックスだ。

新刊を買って読んだのが3年前だけど、意外と内容を忘れてしまっている。夜自室で、キャンプ用のコンパクトチェアに座って眠くなるまで読む。毎日少しずつ。
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上小説にハマったのは市立図書館で資格勉強をしていた頃、勉強が苦痛で書棚にあった「ねじまき鳥クロニクル」を手に取ったのが始まり。主人公の年齢が当時の僕と同じ31歳だったことに縁を感じた。

以来、村上氏の過去作品、新刊、エッセイなどほぼ全ての作品を読んだ。でもいわゆるハルキニストと言われるほどのファンではない。新刊が話題になっても、読むのはずっと後だったりする。僕には小説を読む行為に最適なタイミングが必要なのだ。

何年かに一度、村上小説を読み返したくなることがある。人生に変化が訪れるとき、感情のモヤモヤが続いていて、気持ちを整理したいときにそうなるようだ。村上小説には強く内観を促すところがある。

今再読しているのは、半年後に早期退職と引っ越しを控えて、気持ちが揺らいでいるからだろうか。
主人公は僕より全然若いけど、重要な登場人物であるメンシキワタルが僕と同じの54歳だったことに縁を感じた。
小説を読んでいて些細な境遇の一致点が見つかるとなんだか嬉しい。
2020.5.15(金) 晴れ
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